同じ体位のままだと運動器障害を引き起こします。筋委縮・筋力低下だけでなく、関節が炎症して可動範囲が狭まる可能性があります。身体機能の低下は食事量の低下にもつながるため、栄養素の不足を引き起こすかもしれません。また、循環器・呼吸器にも悪影響が及びます。特に注意すべきなのが褥瘡(床ずれ)で、これを防ぐためには定期的な体位変換が必須となります。また、気分が落ち込んでいる高齢者は精神障害に陥るリスクもあります。
腰痛防止に大きな効果を発揮するのがボディメカニクスです。ボディメカニクスとは骨格や筋肉などの身体のメカニズムを活用し、効率的に作業を行う技術のことをいいます。足幅を前後左右に広げて支持基底面積を大きくしつつ、重心を近づけて負担を減らしましょう。指や手だけでなく、腹筋や背筋などの大きい筋肉を使うイメージを持ってください。利用者を移動させる際には腰と肩の位置を平行にして、てこの原理を使いながら動かしていきます。
体位変換をする際に役立つツールを紹介します。クッションや枕を有効活用しながら作業を進めてください。体位変換用に開発されたツールもあります。様々な形状のものがあるので、利用者の状態に応じて選んでください。こういったツールは介護保険が適用される場合もあります。安価でレンタルが可能で、介護士として扱う機会も多いでしょう。どのようなツールがあるのかを事前に覚えておくといいかと思います。また、実際に購入してみるのもおすすめです。
サポートの手厚さを重視するのであれば「きらケア」がおすすめです。経験豊富なキャリアアドバイザーが介護士の転職を強力にサポートします。転職者の適性を見抜いた上で最適な提案をしてくれます。また、未経験・無資格可の求人も豊富に取り揃えているので、初めて介護業界に挑戦する人でも問題ありません。働きやすさを重視しており、応募先のネガティブな情報も隠さずに教えてくれるのでミスマッチが起こることもないでしょう。
体位変換が苦手な人は教育体制が整った職場で学びましょう。教育体制の充実度を自力で調べるのは困難です。そのため、内部事情に詳しい転職エージェントを活用してください。自力で探すよりも多くの情報を得ることができます。
体位変換の負担を減らすためには利用者とのコミュニケーションがカギとなります。協力体制を作ることでスムーズに作業を進められるためです。介護士は腰痛になりやすいので、あらかじめ対策を練っておきましょう。